日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2024年4月27日少しの勇気が話し方を変える

 

★人前で話せなかった受講生のSさん


日本話し方センターの話し方教室は、人前で話すとあがってしまうという方が大勢受講されています。

一方で、1対1のコミュニケーションも苦手だ、という受講生も少なくありません。

少し前に受講されたSさんもそういうタイプの方でした。

 

話し方教室では、最初の実習として、教室の前に立って自己紹介をします。

それをビデオで録画してその場で再生し、ご自身の話す姿を見て、話し方に関する具体的な改善点を認識いただいています。

Sさんも教室の前に立って自己紹介をしました。

しかし、名前を言った後、ことばが出てきません。

約2分間、無言のまま立ち尽くしていました。

そして、ようやく「宜しくお願いします・・・」と一言だけ言って自己紹介を終えました。


★創業者江川ひろしのことば


Sさんのその様子を見て、私は日本話し方センターを創業した江川ひろしの、次のことばを思い出しました。

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話し方教室の受講生には一人ひとり個性があります。

教室で実習を行うと、とてもうまく話せる人もいれば、自分の名前を言うのがやっと、という人もいます。

中には名前さえも言えずに、真っ赤になってしまう人もいます。

しかし、私はそれでいいと思うのです。

 

声は出なくても人の前に立つだけでも立派なことです。

自分がそこまでできたんだということを自覚して、自信を持ってください。

 

人前で話せなかったからと言って、一つも恥ずかしがることはありません。

世間には話し方教室に行きたいと思っても、参加する勇気がなかなか持てない人も大勢います。

勇気を出してこの教室に来ただけでも立派なことです。

話し方の勉強をしようと、ここへ来ているあなたには、意欲と向上心があります。

そういう自分の長所にぜひ目を向けてください。

 

今日はみんなの前で声が出なかったけれども、

明日は名前だけでも言えるようになろう、

あさっては一分間話せるようになろう、

一カ月たったら500人の前で話せるようになろう、

という向上心をもつことが大切なのです。

 

そうすれば、かならず話は上達するし、それが人間として立派な行為だと思うのです。

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★人前で堂々とスピーチをしたSさん


私は、この江川ひろしのことばを思い出し、Sさんはとても立派だ、と思ったのでした。

その後、Sさんは休まずに話し方教室に来られました。

スピーチ実習では、相変わらず話につっかえて黙ってしまうこともありましたし、小さな声で下を向いて話をしていました。

しかし、回を重ねるごとに人前に立つことに慣れてきたのか、少しずつ変化が出てきました。

少し他の受講生の顔を見て話すことができるようになり、声も以前より大きくなってきました。

 

そして、話し方教室の最終日を迎えました。

最終日は『成果発表』というテーマで、この教室で学んで得たことをスピーチし、受講生全員の投票で1位、2位を決めます。

Sさんは、この最後のスピーチのために一所懸命に練習しました。

そして、大勢の受講生を前に、原稿を見ずに淀みなく、最後まで大きな声で堂々とスピーチされました。

私はそのSさんの話す姿を見て、とても感動し、思わず涙腺が緩んでしまいました。

更に、全員のスピーチが終わり、投票の結果、Sさんは見事2位になったのです。

自己紹介では、思うように話せず2分間黙ってしまったSさんが、真面目に教室に通って課題に取り組んだ結果、最後のスピーチでは皆さんの顔を見ながら、堂々と話されたのです。

そのことを多くの受講生が「素晴らしい!」と感じたのです。


★コミュニケーション改善には実践が必須


Sさんはその後もアドバンスコースを受講するなど、話し方スキル、コミュニケーションスキルの上達に積極的に取り組まれています。

このように、話し方やコミュニケーションの上達には、トレーニングが欠かせません。

初めは人の前に立ってもことばが出てこない人でも、少し勇気を出して、何度も人前に立つことで段々とその状況に慣れてきます。

そして、少しずつ話せるようになってきます。

まずは、第一歩を踏み出すことが大切なのです。

 

★人生を変えましょう!


今回ご紹介したSさんのように、話し方はトレーニングすることで必ず上達します。

そして、話し方に自信が持てると、他のことも積極的に考えるようになります。

例えば、プロジェクトのリーダーに積極的に立候補してみるようになるなど。

その結果、「人生が変わった!」と仰る受講生も数多くおられます。

あなたも日本話し方センターの話し方教室を受講して、人生を変えましょう!
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